2009年(定例会・各委員会)
北方領土対策特別委員会(1月6日)
1月6日の北方領土対策特別委員会で質問に立ちました。
1月5日の定例記者会見における知事発言について 知事の北方領土訪問について
記者会見で北方領土を訪問したい旨の発言があったが、最近の北方領土に関するどのような認識の下に訪問する考えなのか、この訪問を通して何を達成しようとしているのか、質問しました。
まず、最近の北方領土問題に関する認識としては、昨年は、7月の洞爺湖サミット及び11月のペルーでのAPEC首脳会議、更にはサミットを前にした4月の福田首相の訪蕗の際に行われた日秀首脳会談、4月と11月に開催された日露外相会談など、領土問題を含む目方間での政治対話がこれまでになく積極的に行われ、ロシア側からはこの間膚の解決の意欲が見られるようになってきており、更に、今年の早い時期にはプーチン首相の来日が予定されているなど、日藤間の交渉の一層の加速が期待ができるとの常識を持っているものと考えています。
そして、こうした常識の下、北方領土閉居を抱える地元知事として、北方四島交流事業いわゆるビザなし交流事業に自ら積極的に参加することにより、北方領土閉居解決のため北海道民と北方四島在住ロシア人との交流の深化と相互理解の増進に寄与したいとの強い意向を示したものと理解しています。
当本部としては、今後、知事の強い意向を踏まえ、今年の四島交流事業の実施について、本事業の実施団体であり、道もその構成員となっている「北方四島交流北海道推進委員会」において、実施時期、訪問先、団員構成などについて鋭意調整を進めていく考えです。
・また、中曽根外務大臣との面談時の発言についてですが、
知事は、2010年、日本で開催されるAPEC首脳会議の本道-の誘致等のため外務大臣を訪問した際に、北方領土問題解決の積極的な放り組みについても言及し、その中で外務大臣ご自身の北方領土訪問は考えられないかとの自らの間題意織を投げかけたものと最知しており、道として、外務大臣の立場での北方領土訪問を要請したとか、現時点において北方領土訪問をすべきと考えているとか、というものではないと理解しています。
※その他の北方領土問題関連の質問は以下の通りです。
• 北方領土問題に関する有識者会議の設置検討について
北方領土対策特別委員会(2月4日)
2月4日の北方領土対策特別委員会で北方四島住民に対する人道支援事業中止の事態について意見を述べました。
ただ今、この支援事業の中止について説明がありました。道から各委員の皆さんには、逐一説明があったと考えております。これは外務省、国と国との間額でありますから、道としての対応ということではないですけれども、それでは北海道として何ができるのかというところを、考える必要があるのではないかと思います。
道の対応としては、先ほど説明があったとおりでありますけれども、今回、知事の談話が出されております。ロシア側では北方四島はサハリンの所管行政区に入っているところであり、北海道とサハリンの関係というのは、去年、交流十年を迎えて、信頼関係が培われてきたわけですから、北海道として今後の信頼関係を娘なわないためにも、北方額土のこの間額については、北海道知事としてサハリン州の知事に対して、何らかのメッセージを送る必要があるので実施できるよう努めてまいりたいと考えておりますので、喜多委員長、大河副委且長を初め、委員の皆様には、今後とも御指導、御支援を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。以上でございます。
第1回定例道議会(平成21年2月23日~3月31日)
一般質問(3月10日)
今回の一般質問では、地域医療とサケ資源について、そして支庁制度改革に関わる課題を中心に質問しました。
最初に、地域医療に関しては、地域周産期母子医療センターについて質問しました。
「北海道周産期医療システム整備計画」に基づき、第2次医療圏毎に1ヵ所の設置が決められている。現在25ヵ所に設置されています。これらの地域周産期医療センターの内、4ヵ所が分娩休止に、3ヵ所では産婦人科医師1名体制で分娩を行っていると承知していますが、その現状や主な要因についてどのように認識し、それぞれの地域ではどのような対応が取られているかについて。
二次医療圏の中で日高圏・根室圏については、地域周産期母子医療センターが整備されていないが、これらの地域の現状をどのように認識し、今後、どのように対応していこうとするのかについて、高橋知事の認識を質しました。
知事は、地域周産期母子医療センターの現状については、これまで三医育大学の協力を得ながら、地域周産期センターに対し、産婦人科医師の重点的な配置に努めてきたところでありますが、
近年、産婦人科医師が減少する中でその機能の確保が大きな課題となっています。こうした中、市立函館病院、滝川市立病院、旭川赤十字病院、道立江差病院の4病院については、1名の常勤医あるいは出張医しか確保できていないことから分娩の休止を余儀なくされています。
一方、北海道社会事業協会富良野病院や道立紋別病院については、常勤医は1名体制でありますが、出張医の派遣を仰ぐことによって、また、留萌市立病院については、4名の出張医により24時間体制のローテーションが組めることによって、可能な範囲で分娩に対応しているとの答弁をしました。
次に、日高圏・根室圏については、二次医療圏として地域周産期母子医療センターが整備されていないが、これらの地域の現状をどのように認識し、今後、どのように対応していこうとするのかについて質しました。
これに対し知事は、地域周産期母子医療センターの未整備圏域についてでありますが、道におきましては、これまで-イリスク分娩などに対応するため、第2次医療圏ごとに地域周産期センターの整備に
努めてきたところでありますが、日高圏及び根室圏においては、医師の不足やNICUの設備が整っていないことなどにより、地域周産期センターが整備されていません。
こうした状況の中で、これら圏域の住民や妊産婦の方々においては、不測の事態に対する不安や、地域周産期センターまでの移動時間など、大きな負担になっていると承知しています。
このため、道といたしましては、これまで、整備の可能性について、地元医療機関などと協議を進めているところであり、引き続き、三医育大学の協力を得て、医師の確保に努め、国の補助制度を活用するなどして、両圏域における地域周産期センターの整備に積極的に取り組んでまいりたいとの考えを示しました。
※その他の地域医療に関する質問項目は以下の通りです。
• 分娩を行っている助産所について
• 院内助産所についてについて
• 助産師の有効活用について
• 地域医療における産科医療機関への支援について
サケの資源について
昨年の北海道の秋サケ漁獲量は、3600万尾、11万4千トンと予想を大きく下回る低水準の水揚げに終わりました。この不漁を反映して、浜値は近年にないキロ平均単価が430円の高値を形成し、水揚金額では3年連続で500億円台に乗せました。
また価格安定のために期待されている秋サケの輸出量は、定置網漁業に不漁、円高などの為替変動により、昨年の7割減の1万5千トン程度と不振に陥りました。
サケ・マスの資源については、2月上旬にカナダ・バンクーバーで行われた「環太平洋の野生サケ保全策を討議する国際会議」において、興味深い報告なされました。(興味深い議論がされました)
それによると、野生のサケは、ふ化放流サケよりも遺伝的多様性をもつことにより、環境変化に対する適応力が高く、サケ資源を維持するためには、野生サケを保全することが重要だというものでした。
そこでこの会議には、道立水産ふ化場道東支場の場長はじめ2名の研究者が招待され、意見発表を行ったと承知していますが、道としてこの「環太平洋の野生サケ保全策を討議する国際会議」をどのように評価しているのか質問しました。
水産林務部長は、「環太平洋の野生サケ保全を検討する国際会議」についてでありますが
本会議は、環太平洋の野生のサケ類の保全を目的に、米国にあるワイルド・サーモン・センターというNGO組織が運営しておりますが、この国際会議には、各国の研究者などが参加し、サケ・マス資源の研究成果や管理手法の情報交換などが行われているところ。
道としては、この会議においてサケ・マスに精通した研究者が多く参加し、最新の知見や管理手法などの情報が出されていることから、本道のサケ・マス資源を維持するためには、重要な会議であると評価している。との答弁をしました。
長期的には野生のサケの遺伝的特性を保存し維持することが、地球温暖化などの海洋環境の変動を踏まえた、秋サケ資源の安定など繋がっていくと期待されていますが、この会議で議論された野生サケの保全について、道はどのような認識を持っているのか、見解を伺います。
野生サケの保全についてでありますが
本道の秋サケは、人工ふ化放流事業によって、資源が安定的に維持されてい草ところでありますが、河川や自然産卵する野生のサケも、少数ではありますが、共存している。
このサケは、河川ごとに遺伝的に異なった集団を形成するなど、地域環境に適応する、多様性を持つことが知られておりますが、地球温暖化に伴う海水温の上昇など、様々な環境に対応するなかで、サケ資源を維持するためには、こうした野生のサケの持つ遺伝的多様性を保全することが必要であると考えている。と知事が答えました。
※その他のサケの資源に関する質問項目は以下の通りです。
• 今後のサケ、マス増養殖事業について
総合振興局設置条例について何点か質問しました。
知事は、我が会派の代表質問に対して、「地方4団体と、今後、できるだけ早い時期に改めてお会いし、率直な話し合いを進める中で、お互いの考え方についての理解を深め、この度の改革がより良いものとなるよう、更に努めたい」と答弁されました。
また、地方4団体は、3月6日、要請書を提出し、支庁制度改革を着実にすすめることへの賛同と、9総合振興局5振興局の枠組みの容認を前提として、
①振興局を支庁の位置付けとすること、
②広域的に展開することが効果的と判断される事務事業は総合振興局に一体的に担わせること、
など、4項目の要請をいたしました。
地方四団体の要請を受け、膠着状態であった支庁制度改革を巡る状況が変わるものと考えますが、まず地方4団体の要請について、どのように受け止めているのかお伺いします。
知事は、支庁制度改革に関する地方4団体のご要請について
先般、地方4団体の会長からいただいた要請文の内容は、地方分権-の対応、広域行政の展開及び行政改革の推進という理念に基づく支庁制度改革を着実に進めることには賛同し、9総合振興局と5振興局という枠組みは認めるとされた上で、地域の不安や懸念を払拭するために、総合振興局設置条例を修正するようお願いするというものであり、要請事項としては、
・振興局を支庁出張所とする位置づけとせず、支庁の位置づけとすること
・広域的に展開することが効果的と判断される事務事業は、地域の合意を得て、総合振興局に一体的に担わせることなど
4項目が示されているところ。
私としては、人口の減少をはじめ、北海道を巡る厳しい状況に対処していくためにも、支庁制度改革を着実に進めていかなければならないものと考えており、できるだけ早く、地方4団体の皆様からのご要請に対する道としての考え方をまとめた上で、道議会とも、よくご相談して参りたい。
と答弁しました。
※その他の支庁制度改革に関する質問項目は以下の通りです。
• 新しい支庁の機能について
• 総合振興局の機能について
• 新しい支庁の組織体制について
• 条例の改正について
• 条例の施行時期について
• 地域振興条例について
第2回定例道議会(平成21年6月23日~7月10日)
保健福祉常任委員会(9月1日)
道立紋別病院の移管について質問しました。
1.地元5市町村に対する回答について
・回答の内容について
・過去の移管事例について
・赤字補助の期間について
・運営算定の基礎数値について
・医師確保における具体的な考え方について
・地元の考え方について
2.今後の進め方について
・移管までの手続きについて
・今後の対応について

1.新型インフルエンザ対策について
(1) 患者の発生状況について
(2) ワクチン接種のスケジュールについて
(3) ワクチン接種を実施する医療機関の確保について
(4) ワクチンの流通の確保について
(5) 道のインフルエンザ対策について
北海道立北方四島交流センターにおける指定管理者の公募について質問しました。
先月、平成22年度からの新たな指定管理者の公募がはじまり、公募対象施設が公表されました。
その中に、北海道立北方四島交流センターが含まれており、地元根室では、民間に委託される可能性もあることから、現在の管理者である根室市をはじめ、返還運動関係者から困惑の声が上がっています。その経緯を踏まえ、何点か伺います。
まず、前回の非公募施設から公募対象施設へ変更に至った経緯について
前回の指定管理者の選定にあたって、指定管理者候補者選定委員会においては、指定手続き条例第2条第1項のただし書きにより、非公募対象施設となり、応募団体の根室市が管理者として指定されたと承知していますが、今回の変更は、主にどのような議論があって、どのような理由で公募対象施設とされたのかうかがいます。
公募対象施設-変更に至った経緯についてでありますが、指定管理者の指定にあたっては、「北海道公の施設に係る指定管理者の指定の手続等に関する条例」により、指定を受けようとする団体等を公募することが基本原則とされています。
ただし、緊急の場合の他、施行規則において、
・公募したが、申請者がなかったなどの場合
・いわゆるPFIにより整備した施設の場合
・そして二道が設置する公の施設に隣接、又は近接して市町村等が設置し管理する施設と一体的に管理することにより、効率的な管理や利用者の利便性が図られると認められる場合
に限って特例として候補者として適当な団体を指名し、申請を求めることができるとされています。
指定管理者候補者の選定に当たっては、学識経験者などで構成する選定委員会を設置して行うこととされており、平成18年度から21年度までの期間における指定管理者の指定に際しては、当時の選定委員会において、ニ・ホ・ロに隣接する根室市管理の駐車場との一体的管理を理由に、指定管理者の候補としては公募によらず、根室市を指名したものでありますが、
この度の選定委員会では、駐車場との一体的な管理では、公募しない理由としては難しいとの判断のもと、ニ・ホ・ロという施設の特殊性には理解が示されたものの、基本原則である公募となったものあります。
北海道立北方四島交流センターの指定管理者選定の考え方等について、公募期間、現地説明会などについての、現在までの問い合わせや現地説明会への参加団の有無について、その状況を伺います。
公募等の状況についてでありますが、北方四島交流センターに係る指定管理者の公募期間につきましては、10月29日から12月7日までとなっています。 また、現地説明会につきましては、事前に3団体から申し込みがありましたが、その内1団体から参加取り消しの連絡があり、11月6日に2団体が参加し、実施したところあります。
北方四島交流センターは、北方領土返還運動の啓発拠点として、北方担当大臣をはじめ関係閣僚の視察対象施設にもなっています。このような施設の設置の経緯を踏まえ、道として、どのように位置づけし、指定管理者をどのような考え方で選定しようとしているのか伺います。
指定管理者候補者の選定の考え方についてでありますが、北方四島交流センター(ニ・ホ・ロ)は、委員ご指摘のとおり、北方担当大臣をはじめとした関係閣僚はもとより、各種団体の全国大会や他府県からの修学旅行などによって、多数の方々が視察に訪れている施設であり、
このような機会を利用した北方領土問題の啓発事業に積極的に取り組むとともに、四島交流事業を円滑に推準するためのロシア語講座やロシア料理教室などの自主企画事業の運営、更にニ・ホ・ロをボランティアで支えるサポーターの育成、拡大に努めるなど北方領土返還要求運動や北方四島交流の拠点として中心的な役割を果たしてきているものと考えています。
このため、指定管理者候補者の選定に当たっては、ニ・ホ・ロの役割を損なうことのないよう、選定委員会において事業計画における啓発事業や四島交流に関する企画、住民との協働環境づくり-の取り組みなど、金額面だけではなく、ニ・ホ・ロ独自の視点で審査、採点を行うことにより、適切な候補者の選定を行うこととしています。
質問の最後に、公募期間中ということを配慮して、今後の対応など2つの点について指摘しました。
指定手続き条例の第2条第1項のただし書きには、非公募施設とする明確な基準は示されていません。そのためこのケースのように、施設の特殊性等に関して公募対象として適切かどうか判断する根拠がありません。ただし書きをより明確にするための条例の見直しを検討するべきと考えます。
支庁再編の議論の中で、北方領土問題を地域の特殊な課題と位置付け、また説明資料に北方四島の面積を含めなかったなど、北方領土に対する認識に不信感を抱いた経緯があるだけに、今回の地元の反応はきわめて当然のもだと思います。その意味からも北海道として北方領土問題に関する認識が改めて問われていると考えます。元島民や返還運動団体の懸念について、十分に説明責任を果たすように努めていただきたい。
一般質問(平成21年12月1日)
また、改正北特法により新たに交流事業が位置付けられたことから、これからの交流の視点について道の考え方を聞きました。
今日、東京の銀座・数寄屋橋周辺では、正午から、内閣府・外務省、各副大臣や国会議員を含め、500人余りが参加して、北方領土返還要求アピール行進が行われます。
このような日に、この場で北方領土問題に関する質問をするという責任の重さを感じつつ、何点か伺ってまいります。
まず、新政権に対する認識についてです。
鳩山政権がスタートして、2か月余りがたちました。
就任直後に、鳩山首相は、メドヴェージェフ大統領との電話会談後、記者団に対して、北方領土問題の解決に向けて「できれば半年で国民の期待にこたえたい」と述べたとの報道がありました。
対ロシアとの外交交渉が仕切り直し、したとはいえ、最重要課題である北方領土返還問題を、短期間で、解決の道筋をつけるということは、大変困難なことだと理解すべきです、
しかし、東京で開催された、APECでの日ロ首脳会談へ向けた、次官級会談では、ロシア外務省のボロダフキン次官が、領土問題について「ほかの問題とリンクするようなことは避けるべきだ」と述べ、 領土問題と経済協力を切り離して対応すべきだとの考えを強調しました。
鳩山首相が、「政治と経済を車の両輪」とたとえた、北方領土問題などの政治課題と経済協力を並行して進めるという考え方に対して、早くも思惑の違いを見せつけた結果となり、ロシア外交のしたたかさを改めて感じたところであります。
そこで注目したいのは、本年7月イタリア・ラクイラでの日ロ首脳会談で、麻生元首相が発言した内容です。
それは、「双方の関心事項を、並行して進展させる必要があり、ロシア側に領土問題を進展させる用意がないのであれば、経済協力関係を構築するのは難しい」と述べたうえで「ロシア側が、アジア・太平洋地域の経済発展のために日本の協力を得たいのであれば、領土問題の解決は不可欠だ」と述べたことです。
極東シベリアの資源開発などの経済協力が先行し、北方領土問題がないがしろにされ苛立つ、北方領土原点の地の私としては、日ロ交渉の戦略を立てる上で、このような認識に立つことは、極めて重要だと考えています。
鳩山首相の北方領土問題解決への意気込みは理解できますが、その意気込みとは裏腹に、解決に向けた具体的な戦略が見えないのも事実です。現政権においてもこのような認識に立ち、毅然とした姿勢を貫いてほしいと思います。
そこで、このような点を踏まえ、高橋知事として、新しい政権に対し、どのような認識を持っているのか伺います。
私としては、地域レベルにおいても、経済交流を始めとする日露間の交流に、真の意味での質的高まりをもたらすためには、北方領土問題が早期に解決され、平和条約が締結されることが是非とも必要と考えており、本年5月の、プーチン首相が出席して開催された「日露知事意見交換会」において、この旨申し上げたところであります。
鳩山総理は、就任以来、領土問題の最終的な解決に向けた強い意欲を示され、本年9月、ニューヨークで行われたメドヴェージェフ大統領との初めての会談においても、総理から、両国間の政治と経済を含む諸問題を「車の両輪」のように進めて行くことを主張したと承知をしており、今後も、このような領土問題に対する姿勢を堅持し、外交交渉を進めていただきたいと考えています。
次に、APECでの日ロ首脳会談に対する評価についてです。
先月15日にシンガポールで行われた日ロ首脳会談では、両首脳が、前向きに取り組む意欲を示し、交渉を前進させることでは一致しましたが、ロシア側からは「独創的なアプローチ」の具体な案は提示されず、期待された成果を出すには至りませんでした。
その後、18日には、高橋知事が北方領土返還運動関係団体の代表者とともに、首相官邸で鳩山首相と懇談したと承知しています。その中で、鳩山首相は、シンガポールでの日ロ首脳会談で、平和条約締結後の歯舞、色丹2島返還について合意した1956年の日ソ共同宣言に言及し、「2島ならあのときに解決できた。2島だけでは日本としてはどうしても認められない」と主張したと伝えられています。
知事として、この懇談での首相の発言も含め、APECでの日ロ首脳会談をどのように評価されるのか伺います。
日露首脳会談に対する評価についてでありますが、今回のシンガポールでの日露首脳会談は鳩山政権の下で日露関係を進めて行くに当たり、メドヴェージェフ大統領との本格的な対話の開始となったものでありますが、領土問題に関しては、残念ながら具体的な進展はなかったところです。
しかしながら、この会談では、総理から、56年宣言の二島返還を超えたロシア側の独創的な対応を求めたことに対し、大統領からは、ロシア国内の厳しい見方や世論はあるが、鳩山政権の間で領土問題を是非前進させたいと思っている旨の発言があり、また、電話会談も含めた首脳会談を頻繁に行っていくことなどで一致したと承知しています。
先般、北方領土関係団体の皆様とともに、鳩山総理にお会いした際にも 総理から領土問題の解決に向けた強い意欲が示されました。私としては、北方領土問題の解決のためには、日露首脳間の信頼が重要であると考えており、今後、対話を深めながら、首脳同士のリーダーシップのもとに、外交交渉が一層加速されることを強く期待しています。
次に、北方領土との新たな交流のあり方についてお尋ねします。
先に成立した改正北特法では、あらたに交流事業の推進が付け加えられ、財政的な裏付けとともに、多面的な交流の推進も可能となりました。そこで、何点か伺います。
まず、北方四島と北方領土隣接地域との限定された経済交流についてです。
四島との商取引につきましては、地域の厳しい経済状況から、地域の活性化を図る意味からも、以前から地元の経済界から、特に要望の強い項目の一つでした。
また、根室管内北方領土隣接地域の再構築提言書でも、ポスト四島交流事業として、四島への衣食住にかかる日常的生活物資供給の有償での実施を求めています。
このような視点に立った、交流事業の一環として、小規模経済交流を目指したいとの希望は、地元の関係者からも表明されていたところです。
それを受けて、10月に根室で行われた支庁制度改革に係る意見交換会で、高橋知事からは、地元で合意ができれば、協力する旨の発言がありました。
しかしながら、北方四島との一般的な経済交流には高い障壁が存在します。
先に、東京で開催を予定していた経済フォーラム「東京⇔サハリン・サハリン州プレゼンテーション」が延期になりましたが、延期の理由は、このフォーラムに、北方領土の択捉島に拠点を置き、四島の主要産業を担うロシア企業が参加する意向を表明したことによるものです。
北方領土で活動するロシア企業と日本側との経済関係が拡大することで、不法占拠の既成事実化を強め、領土問題に予断を与えかねないとの懸念が出ているためとされています。過去の地元の議論でも、同様の内容で指摘を受けた経緯があります。
しかし、隣接地域が求めている、北方四島との小規模な一般消費財の商取引については、一般的に言われる経済交流とは、次元の違うものであると考えています。
今後、地元でも、どのようなアプローチがあるのか検討することとしていますが、道としては、どのよう考えているのか伺います。
ポスト四島交流事業に関してですが、四島交流の拠点である根室地域においては、領土問題解決に向けた環境整備の一環として、北方四島への衣食住に係る日常的生活物資の有償での供給を望む声が上がっており、また、四島在住のロシア人からも購入を求める意見があることは承知をしているところであります。
こうした地域からの提案については、相互理解の一層の促進と地域の活性化に資するものではないかと考えており、私としては、国において、我が国の法的立場を害することのない枠組みを検討いただくよう働きかけて参りたいと考えています。
次に、新たな交流の内容についてです。
平成4年にビザなし交流がはじまってから18年以上経過し、日本を訪れた北方四島ロシア人は延べ7,000名余りとなりました。
一部には事業のあり方や方法を見直すべきとの声も聞かれることから、交流のあり方について、新たな視点からの検討が求められています。
一つの例として、本年7月の国後島へのビザなし交流で、根室出身のデザイナーが国後島在住の10代を中心とした若い女性をモデルに、ファッションショーを行ないました。
リハーサル1回のぶっつけ本番のわずか15分足らずのショーではありましたが、観客や参加した訪問団には、民族や立場の違いを超えた深い感動の共有があり、今後の交流のあり方など示唆に富んだ交流であったと伝えられています。
このように、次世代を担い、北方領土問題を継承できる、若い世代を中心とした交流に、焦点を当てることも重要ではないかと考えます。
アニメに代表されるサブカルチャーとしての若者文化は、インターネットを通じてボーダレスとなり、若者同士の共感を生んでいます。
このような観点に立った、新しい視点での交流内容を検討する必要があると考えますが、見解を伺います。
ビザなし交流の内容についてでありますが、ビザなし交流は、平成4年に事業開始以来、これまで18年間実施をしてきましたが、この間、交流事業の進展や社会経済情勢の変化等を踏まえつつ、専門家の交流や日本語習得の取り組みなど、多面的な交流を行えるよう様々な事業の見直しを行ってきたところであります。
また、近年では、元島民の方々の高齢化も進んできており、将来の返還運動を担う若い世代への領土問題の啓発や、北方四島在住ロシア人の若い世代との交流がますます重要になってきていることから、若者の文化や嗜好を的確に把握し、これに対応したプログラムを実施することが必要と考えています。
このため、道としては、今後、国や事業実施団体などの関係機関とともに、日本側と四島側の若い世代が相互理解を深めあうことができるよう、事業の内容を検討して参いります。
次に、市立根室病院の新たな位置づけについて伺います。
根室市は、北方領土問題という大きな課題を抱える中、相互主義が緩和され、ロシア貨物船の入港が認められた平成3年以降、けがや急病などで1,000人を超えるロシア人の診察を受け入れてきています。
これまで「北方四島緊急人道支援」での入院患者の受け入れをはじめ、ビザなし交流で訪れるロシア人延べ216名の健康診断の実施し、北方四島の医療関係者の研修受け入れ(延べ17名)さらには、北方四島交流事業で、市立根室病院の医師・看護師延べ204名が訪問に同行するなど重要な役割を担っています。
領土問題の解決に向けた平和条約を支える外交の施策の一翼を担う地域として、市立根室病院が、北方四島に対する医療拠点としての機能維持と充実を国に要望しているところではありますが、道としては、医師派遣を含め、どのように対応される考えか伺います。
市立根室病院の新たな位置づけについてでありますが、市立根室病院については、圏域内の中核的医療機関としての役割はもとより、四島在住のロシア人患者の受入れやビザなし交流への同行医師等の派遣など、北方四島との交流を進める上でも大きな役割を果たしてきたものと認識しております。
道では、これまで自治医科大学卒業医師や札幌医科大学地域医療支援センターからの医師派遣に加え、道職員医師の派遣や道外医師の招聘活動に努めてきているほか、「医療施設耐震化臨時特例交付金」を活用するなどの、市立根室病院の医療体制の充実に向けた支援を行うこととしています。
今後とも、こうした取り組みを一層進めていくとともに、市立根室病院が四島交流に果たしている重要な役割について、国において更に理解を深めていただくよう道としても出来るかぎりの努力をして参る考えです。
最後の質問は、本庁領対本部の機能強化についてであります。
支庁再編に伴い、根室地域における北方領土対策を推進するための組織機構の見直しを行い、本庁の北方領土対策本部直結の組織として、「北方領土対策根室地域本部」を設置し、北方領土対策室の充実・強化のために、新たに「企画振興」「運動交流」「連携推進」の3つのグループを編成したところです。
特に隣接地域の振興対策などを担当する「企画振興グループ」には、振興計画の推進や進行管理など、地元地域が期待する重要な役割が与えられていると認識しています。
今までも、本庁には、隣接地域振興計画を進めるための各部連絡会議がありますが、十分に機能しいていたとは言い難い状況にありました。
そこで、この新しい組織機構を有効に機能させるためには、直結する本庁各部局の連携など、本庁の機能強化を行うことが重要であり、またその際、条例施行とあわせ、同時にスタートするのが望ましいと考えますが、どのように対応しようとしているのか見解を伺います。
北方領土対策本部の機能についてでありますが、北方領土対策に関わる組織機構については、地元根室において来年4月以降、根室振興局長をトップとする「北方領土対策根室地域本部」を設置するとともに、北方領土対策室の組織体制を拡充強化し、領土返還要求運動や四島交流事業はもとより、これまで以上に地域振興対策に取り組んでいくこととしました。
また、本庁においても、これらに係る地元の要望・提案をしっかり受け止める体制づくりが必要であると考えており、地域本部設置の時期に合わせ、各部横断的な連絡体制を再構築するなどして、より機動的・効果的な取り組みを進めて参りたいと考えています。
エネルギー問題について
1.地域の低炭素型社会基盤の整備について
2.北海道エネルギー問題懇談会における検討状況について
3.省エネ・新エネの推進に向けた目標について